森林をどのように守っていくか、また森林を守っていくためにできた制度等(森林環境税・森林環境譲与税・森林経営管理制度)についてお知らせをします。
令和6年度から、森林環境税の課税が開始され、同時に個人町府民税(住民税)が変わります。
森林の有する公益的機能は、地球温暖化防止のみならず、国土の保全や水源の涵養等、国民に広く恩恵を与えるものであり、適切な森林の整備等を進めていくことは、我が国の国土や国民の生命を守ることにつながる一方で、所有者や境界が分からない森林の増加、担い手の不足等が大きな課題となっています。
温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るための森林整備等に必要な財源を安定的に確保するため、「森林環境税」及び「森林環境譲与税」が創設されました。
区分 | 令和5年度まで | 令和6年度から | ||
町税 | 町民税 均等割 | 3,500円 | ⇒ | 3,000円 |
府税 | 府民税 均等割 | 1,500円 | 1,000円 | |
豊かな森を育てる府民税 | 600円 | 600円 | ||
国税 | 森林環境税 | – | 1,000円 | |
合計 | 5,600円 | ⇒ | 5,600円 |
森林環境譲与税は、令和元年度から都道府県及び市町村に譲与が開始されました。配分額は、自治体の人口、私有林人工林面積や林業就業者数に応じて決められ、市町村は配分された森林環境譲与税を活用して「放置された森林の整備」や「木材利用の促進」、「人材育成・担い手支援」といった事業に取り組んでいきます。
平成31年4月1日に施行された森林経営管理法により、森林所有者には、伐採・造林及び保育等を実施することにより、適切な森林の経営管理を行う責務が明確化されました。
森林の所有は小規模で、林業の低迷等により森林所有者の森林への関心が薄れ、森林の管理が適切に行われない事態が起こっています。
森林の適切な管理が行われないと、災害防止や地球温暖化防止などの森林の多面的機能の発揮に支障が生じることになります。
そのため、放置され、適切に管理されていない森林について、民間事業者に集積・集約化するとともに、それができない森林においては市町村が経営管理することで、森林の適切な管理と林業の成長産業化の両方を図ることを目的としています。
森林経営管理制度ではまず、森林所有者が自分の森林を現在どのように管理し、今後どのように管理したいかという意向調査を行います市町村が仲介役となり、適切な経営・管理・手入れががなされていない人工林の所有者と林業経営者(森林組合など)をマッチングし、森林経営が可能な森林は所有者の意向に沿って、林業経営者に森林経営を再委託します。
また、森林経営に適さない森林については、市町村が管理を直接行うことで、土砂崩れなどの災害や地球温暖化の防止など、森林が持つ多面的な機能を高め、林業の成長産業化と森林の適切な管理の両立を図っていくための制度です。
与謝野町では令和5年度にステップ1の森林所有者への経営管理意向調査の準備として、意向調査実施計画の策定を進めています。その計画では森林簿をもとに与謝野町の林班単位で木材生産機能や水源涵養機能等の観点からランキングの順位付けをし、ランキングの上位から順に意向調査を進めていく予定としています。
森林整備の活動、そして森林保全の意識を地域に広げていくことを目指し活動する「よさの三四の森の会」。放置されてきた山に入り、間伐や広葉樹の手入れに取り組み、伐採した木を薪やチップ、木材として販売、利用するほか、遊びの中から森の自然を体感できるイベントを開催しています。
「山に親しみを持ってほしい」と平成27年に農林課が主催した「木の駅連続講座in与謝野」をきっかけに、講座に参加した住民が「講座終了後も森林の整備をしていきたい」と、平成28年に会を発足しました。
与謝野の環境を守るため、ゼロから森林整備に取り組み、今も活動を続けるよさの三四の森の会。メンバーは「里山づくりをとおして住民、そして都市部の人たちとも交流できる活動に取り組んでいきたいと思っています」と語ります。これからも、豊かな自然に囲まれた与謝野の人たちに山を身近に感じてもらうため、自然も活き、人も元気になる豊かな暮らしを目指し活動を続けていきます。