自然循環農業の町 与謝野町 Since 2000
与謝野町はその自然環境から農業に適した地域ですが、最終的に農作物の美味しさと安全を実現するのは、やはり人の手です。与謝野町では農作物の味、安全性はもちろん、この恵まれた環境を後世に繋ぐための環境保全も目的として農業に取り組んでいます。
水田の濁り水を川に流すとプランクトンが増殖し、ヘドロの原因となります。このため田植え前の準備では、濁り水が流れ出すのを極力少なくするために、少ない水で整地する【浅水代かき】という農法を推進しています。川や海の水を美しく保つための活動です。
除草剤の多用は農地・作物に悪影響を及ぼすだけでなく、枯れた雑草のくすんだ色合いにより町の景観も乱します。このため農地の畦(あぜ)はなるべく除草剤を使わず、草刈り機を用いて人の手で丁寧に草刈りを行うことを推進しています。
水田周辺にある無数の水路の清掃は、農地への水の供給のために欠かせない作業。それだけでなく、水の流れは下流地域の生活空間にも影響を及ぼします。枯れ木や蔦、雑草、土砂などを取り除くことで、農地と町の暮らしを守ります。
作成/JA京都与謝野町京の豆っこ米生産部会・与謝野町農業技術者会
与謝野町では行政、JAと農家が連携して京の豆っこ米の栽培の指針である「栽培ごよみ」を作成し、町独自の自然循環農業の推進に役立てています。この栽培ごよみに基づいて農業を行うことが米の食味、安心安全、環境保全すべてにつながっています。しかし、栽培ごよみによって米づくりのノウハウが完成したという認識ではなく、農業技術者会と農業者によって、日々米の品質の向上に関わる議論を都度行っています。