降雪時のパイプハウス被害防止策について

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農業者のみなさま、こんにちは。

今年もあと1週間を切りましたね。本日はクリスマスイヴということでお子さん、お孫さんと過ごす方が多いのではないのでしょうか?

パイプハウスを持っておられる方は、雪の状況が気になっていると思います。12月29日(火)から西高東低の冬型の気圧配置が強まり、強い寒気が流れ込む影響で日本海側では再び大雪となるおそれが出てきています。

降雪による農作物及びハウス等の被害を防ぐため、次の事項を参考にしていただき、再度被害防止対策の徹底をいただきますようお願いします。

【共通事項】
降雪時の農地・農業用施設の見回りは気象情報を十分に確認するとともに、次の点に注意しつつ、作業者の安全確保を最優先に行ってください。
1.道路・ほ場周辺で、隣接する用水路、落差等がある場所には近づかない。
2.見回りをする際には一人でいかない。
3.滑りにくい靴を履く。
4.倒壊の恐れのある施設には近づかない。
5.ハウス等の雪下ろしを行う際には、ヘルメット等をかぶり、滑りにくい履き物を履くなどして複数人で作業を行う。
6.悪天候時には作業は行わない。

【 ハウス園芸品目(野菜)】
パイプハウスの雪害は、比較的気温が高く(0℃前後)、重い雪が激しく降り続いたとき(1時間当たりの降雪量が7~8㎝)に発生しやすくなります。特に積雪量が15~20㎝を超えると被害が目立ち始めますので、事前にハウス内外の点検と備えを行い、雪が降り始めてからの対応を素早く行うことで、被害を最小限にとどめましょう。

【 降雪時の対策 】
1.雪が降り始めたときの対策の基本は、ハウスの屋根に雪を多量に積もらせず、早めに滑落させることです。
2.屋根に積もった雪を滑落させるには、ハウス内を加温し、ハウスの屋根部分の気温を4℃以上にしてお  くことが必要です。内張を行っている場合には、これを開き、ハウスの屋根部分の温度を上げるようにしてください。また、被覆資材や開口部の点検を十分に行い、ハウスを完全に密閉し、寒気がハウス内に入らないようにします。
3.降雪がおさまった日中に雪が重くなって倒壊する事例が多いので、ハウス内への立ち入りは危険です。雪おろしは原則ハウス外から行い、やむを得ずハウス内に立ち入る場合は、ヘルメットなどを着用し、きしみ音などの異常に十分注意しましょう。
4.屋根に積もった雪が滑落し側面に堆積しますが、屋根に積もった雪と繋がってしまうと、屋根の上の雪が滑落しなくなるので、側面に滑落した雪は早めに除去してください。
※積雪してからの作業は、安全に十分配慮し、無理な作業は控えてください。

【 大雪時の対策 】
・ハウスの軒下に積もった雪は、屋根に積もった雪の滑落の妨げになるとともに、ハウスの側壁に圧力を加え、被害を生じさせる場合があります。また、降雪前に被覆材を剥いだ場合でも、施設全体もしくはハウスの軒高を超える積雪があった場合、大きな被害を受ける可能性があります。骨組が雪に埋没しないうちに、できるだけ除雪を行いましょう。湿った雪は骨組に付着するので、注意が必要です。
※特に単棟ハウスにおいて12月15日からの降雪により、ハウスとハウスの間に雪が堆積している様子が散見されます。水を含んだ重い雪は強い外圧を生じさせ、倒壊の原因となりますので、ハウス間の間隔が狭い場合は特にご注意ください。